カウンターセールスならではの細かい気遣いが必要な瞬間

自動車部品のイラストからお客さんの要望をキチンとくみ取る

成田氏2

印刷オペレーターからカウンターセールスへ転職した       中途入社者の今をインタビューしました

 

■覚えられない・気が回らない・聞き忘れるの連続

 

証券印刷会社で約束手形や銀行通帳、宝くじにロト、商品券などの金券に加えて、入試問題という責任重大な紙物の印刷オペレーターだったという成田孝平さん

 

9年勤めた会社をやめてテーエス商会に入る決心をしたのは、2歳半と1歳になる息子ふたり、そして奥さんを養っていくには給料面で心細かったことが理由だったといいます。

2018年9月、印刷オペレーターという技能職にいったん区切りをつけ、テーエス商会に勤める親せきを頼りに27歳のときに中途入社しました。

そうしてテーエス商会では、常に売り上げ上位を占めるフランスの『プジョー・シトロエン』をカウンターセールスとして担当することになったのです。

 

「最初は、クルマ好きなのでなんとかなると思っていたのですが、とんでもありません。

車種名と車台番号、部品の名前を電話でいわれて、車種と年式はメモをできても、初めて聞く車台番号や部品の名前が覚えられませんでした。

それに、自動車の内部、エンジンの構造がわかっていないから、ラジエーターホースの注文を受けても、それを留めるホースバンドにまで気が回らない、タイミングベルトならプーリーはどうするのか、お客さんに聞き忘れてしまう、そんなことばかりで、先輩方にはとても助けられました」と成田さん。

 

『プジョー・シトロエン』は問い合わせ・注文が多いため、2人体制で受け持っているのですが、担当してまだ1年もたたない元・高校球児の成田さんにとって、毎日が公式試合のトーナメント1回戦。

緊張の連続で、目の前の案件をこなすことで精いっぱいの日々だったそうです。

 

■2cmのFAX紙束を遮二無二に処理

 

テーエス商会は、2004年に東京・杉並区にプジョー正規ディーラーを開設し、現在はプジョー・サービスポイントがある関係もあって、プジョー・シトロエンの純正部品はPCJ社(プジョー・シトロエン・ジャパン社)から仕入れられます。

また、フランス本国からの仕入れルートもあるため、純正部品だけでなくOEMパーツや優良パーツの自動車部品を豊富に在庫しています。

そんなことから、他の部品商さんにはない自動車部品を在庫している場合も多く、フランス車を扱っている中古車ディーラーさんや整備工場さんから、たくさんの問い合わせや注文をいただいています。どれくらいの注文がはいるのでしょう?

「電話での発注はバンバンきますし、FAXでの見積依頼や注文の量も半端ではない。多いときはFAX用紙を束ねると2cm弱くらいになりますね。

急ぎの見積依頼に返信し、注文についてはPCJ社在庫部品が平日15時まで、当社在庫分については16時までの締め切り時間に間に合うよう、伝票発注(伝発)しなければならないのです。

パーツリストのイラストを見て、テーエス商会のデータベースから在庫と小売価格を確認し、伝票を整えなければなりません。

休み明けの月曜日は早めに来て、FAXと格闘することもあります」とのこと。

とにかく、当日発送締め切り時間の16時までに(伝発)発注を終えなければなりません。

遅れると、その日に注文部品の発送ができなくなるので、信用問題になりかねません。

 

■「どないなってるんや!大阪まで持ってこれるか?」

 

じつは大きな失敗をしたことがありますと、成田さん。

「大阪のお客さんから、プジョー車のドアミラー・カバーの注文を受けたのですが、そのときちょうど電話が立て込んでいて伝発(伝票発注)をすっかり忘れてしまったのです。翌日『ドアミラー・カバーが届かない! 大阪まで持ってこい!』とクレームの電話があり、伝発忘れに気づきました。もう平謝りに謝って、なんとかお詫びできたのですが、震える右手は羽田発伊丹空港着のタイムテーブルを検索していました。これにこりて二度と忘れまいと心に誓いました」と、セールスカンウンターとしてひとつ成長したエピソードを教えてくれました。

 

自動車整備工場の整備士さんは、注文した部品が今日届くものと思って整備の段取りをしています。朝イチにはクルマをリフトに載せ不良部品や消耗品を外し、配送業者から部品が届けばすぐに取り付けて稼働を確認し、整備完了となります。

私たちが取り扱っている部品やパーツの先に、整備士さんの手があり不調を抱えたクルマがあるのです。部品が届くのが1日遅れると、整備士さんがもくろんでいた段取りが全部ひっくり返り、リフトからクルマを下すため外していたパーツを再度組むことになるかもしれません。二度手間、三度手間になってしまう。セールスカウンターの責任はかくも重大なのです。

 

■ナリー!と呼ばれるようになった

 

では、中途入社として職場にはすんなりとは入れたのでしょうか。

「オフィスの雰囲気はすごく明るく、すぐになじめました。先輩方はやさしく、ユーモアもあって、いつのまにか“ナリー!”とニックネームで呼んでくれるようになりました。平日の休みも調整をすればとれますし、服装も基本オフィスカジュアルなので楽です。でも、会社の代表がお洒落なので、それなりに自分は気を遣っています。夏の初めに、ちょっと派手なシャツを着ていたら『昔のアイドルみたいなトップスだな』と指摘されちゃいました(笑)。そんなふうに垣根なく代表とも会話できる環境なのもいいですよね」と成田さん。年齢的に同世代の先輩が多く、またファミリー的なオフィス環境なところから、中途で入社の社員の定着率も高いようです。

 

■セールスカウンターの面白みを知ることに

 

「今では、電話の注文も『プジョー担当のどなたか』から『プジョーの成田さん』と指名してくれる整備工場の担当者さんもできました。そうそう、先日16時の締め切り時間を過ぎたところで、なんとかプジョー車のパーツを都合して、という電話があったのです。“なんとかお願い”ということで快く引き受け、注文処理に回しその日中に発送ができ、お客さんからとても喜んでもらえました」と話してくれる成田さん。セールスカウンターのだいご味も味わったようです。

 

テーエス商会では平日16時の締め切り時間後、受注した自動車部品は外部スタッフではなく、社内スタッフ総出となって発送作業を行っています。受注伝票・納品書とパーツの照合、梱包と発送伝票の貼り付け、そして発送なのですが、業務のスタッフだけでなく、手の空いたセールスカウンターも参加してくれます。成田さんも積極的に参加してくれるのですが、ここで新しい発見があったそうです。

 

■イラストで見た部品が目の前にある!!

 

「ちょうど、自分が受注した自動車部品の梱包を担当したのですが、感激しました。イラストで見た部品が目の前にあり、こういう質感でこういう重さなのだ、と実感したからです」と成田さん。「パソコンのモニターに映し出されるイラストは2次元情報でしかありませんが、梱包のとき、実際に手にする部品は紛れもなく本物で、それを必要とするお客さんと自分との接点というわけですから、なんだか不思議な気持ちになりました」ということ。

 

そんな感受性豊かな成田さんですから、コミュニケーション力も申し分ありません。今後はもっと商品知識を深めていきたいということですが、今後乗りたいクルマは? という問いかけに「アメ車が好きなのですよ。JEEPラングラーに乗りたい」とお茶目な返答。

「まぁ、子どもが小さいですし、結局はスライドドアのワンボックスになるのでしょうけど」とイクメンな素顔をのぞかせてくれました。

 

●成田 孝平(なりた こうへい)さん

1991(平成3)年5月14日生まれ

埼玉県在住 三浦友和さんと山口百恵さん

の次男で俳優の三浦貴大さん似のナイスガイ。

肩幅の広さは伊達ではなく元・高校球児の鍛

えた証し。

 

ACCESS

輸入車パーツ 卸売専業 部品総合商卸商

本社所在地
テーエス商会株式会社 写真
会社名 テーエス商会株式会社 
所在地 〒165-0031 東京都中野区上鷺宮2-13-10
電話番号 03-3990-3854
FAX 03-3990-1419
営業時間 ■平日/ 9:00~18:00 発送締切時間/16:00
■土曜日/ 9:00~15:00 発送締切時間/15:00
定休日 日曜日、国民の祝日、弊社が定めるGW・夏期・冬期の休業日
お気軽にお電話ください
03-3990-3854 03-3990-3854
■平日/ 9:00~18:00 発送締切時間/16:00
■土曜日/ 9:00~15:00 発送締切時間/15:00
〒165-0031 東京都中野区上鷺宮2-13-10